日本語の「かぎかっこ」と英語の ”クォーテーションマーク” の使い方、どう違う?

「日本語でカギカッコになってるところを英語にしたいときって、クォーテーションマークにすればいいんだよね?」

 

そうは問屋がおろさないというのが今回のお話です。

 

 

かぎかっことクォーテーションマークは違う?

日本語ではかぎかっこ「」を使っていろんなものを表しますよね?

  • セリフ
  • ものの名前、固有名詞
  • メタ言語(言語について話す時の言語。例えば「あ」という文字、のような)
  • なんとなく「強調」したいとき

では英語で文を書いてるときに、「かぎかっこ使いたいな~」というときにどうするかというと、クォーテーションマーク「" "」の出番です。Shift+2で出せますね。もちろん、多くの場合はかぎかっことクォーテーションマークは交換可能です。

しかし実は、かぎかっこをそのままクォーテーションマークで置き換えると変になってしまう場合があります。

 

何でしょう?\デデン/

 

 

最高に「ハイ!」ってやつだアアアアアアハハハハハハハハハハーッ

こちらが答えですね。「強調」するためのかぎかっこです。

…と言われてもピンとこない方が多いと思われますので詳しく説明いたしましょう。

 

英語のクォーテーションマークには、"scare quotes"という用法があります。

これは「引用」のためではなく、「いわゆる」「書き手はそう思っていないけれども」という意味を持たせるためのクォーテーションマークのことです。

例えば、 He has done such a "great" job. と書いてあれば、嫌味で言っていることになるわけです。

 

じゃあそれで何が問題になってくるかというと、固有名詞や引用句、セリフ、あるいは新しい用語の導入などを意味しないクォーテーションマーク、つまり、「普通の単語についている」クォーテーションマークは、この"scare quotes"として取られてしまうことが多い、ということなんです。

つまり、日本語で「強調」のつもりでつけたかぎかっこを、英語でクォーテーションマークで置き換えた場合、「皮肉」の意味になってしまうわけです。(英語の書式スタイルにもよりますが、「強調」のためにはイタリック文字の使用が推奨されることが多いです。)

上記の「最高に『ハイ!』ってやつだ」は、英語にするときにかぎかっこをそのままクォーテーションマークにすると「なんかびっくりするぐらい元気ない」みたいな意味にとられてしまいます。

 

ですので、

お客様の「温かいご支援」に深く感謝いたします。

と「強調」するつもりで

We would like to express our deepest gratitude for your "kind support."

とすると、スパイスの利いた挑発になりますね。

 

微妙な違いを楽しむ

今回はかぎかっことクォーテーションマークの使い分けですが、このように記号ひとつとっても、日本で通じると思ったものが英語圏では伝わらなかったり、微妙に違う意味になってしまったり、ということがあるというお話でした。

外国語学習を続けていると「これも違うんかい」ということに出会いっぱなしになりますが、その差異を楽しむのが外国語を学ぶことの醍醐味なんでしょうね!たぶん!