"last-ditch"とはどんな意味?

last-ditch

 死にものぐるいの、土壇場の

 

"last-ditch"とは、「死にものぐるいの、土壇場の」を意味する形容詞です。"ditch"は「排水口」や「溝」という意味の単語ですが、「塹壕」という意味もあります。"last-ditch"で「最後の塹壕まで」ということですね。

 

この表現の起源は17世紀のイングランド王、ウィリアム3世の言葉に由来すると言われています。ウィリアム3世は、1689年にイギリスの名誉革命によってイングランド王となったのですが、彼はもともとオランダの総督を世襲するオラニエ家の出身でした。(オランダ名はウィレム3世)。

 

"last-ditch"の起源は、1672年のオランダ侵略戦争のころにさかのぼります。この戦争ではフランスがオランダに侵攻しており、それに対してウィレム3世がオランダ総督として就任、徹底抗戦を行いました。

 

するとイングランドからオランダに特使が送られてきました。しかし、これはオランダに味方するためではありません。当時のイングランドはオランダと対立関係にあったのです。イングランドはフランスと協力し、オランダを侵略しようとしていました。

 

イングランド特使は、当時のイングランド王、チャールズ2世からのメッセージを伝えました。「もしお前がイングランドとフランスに降伏すれば、お前をオランダ総督ではなく、正当なるオランダの君主にしてやろう」(総督は単なる公僕に過ぎないが、王は神から支配権を与えられた存在だぞ、という含みがあるのだと思います。)

 

そんな申し出をウィレム3世は断固として拒否しました。ヒューッ!

 

それに対してイングラント特使はこう脅します。「お前はオランダが破滅するのを目にすることになるぞ」と。

 

それに対してウィレム3世はこう答えました。

"There is one way to avoid this: to die defending it in the last ditch."
「一つ、それを避ける方法がある。最後の最後までオランダを守り抜いて死ぬことだ」

 

ヒューーッ!

 

というわけで"last-ditch"が「死にものぐるいの、土壇場の」という意味で使用されるようになりました。"a last-ditch effort"で「最後の努力・土壇場の頑張り」のように、"effort"と一緒に用いられることが多いですね。

 

そして"last-ditch effort"とGoogleで調べると、"last ditch effort to save marriage"がサジェストされます。悲しい。